トイレの個室

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ペップ・グアルディオラが考えてることについて考える

CLはリヴァプールの優勝で幕を閉じ、欧州サッカーの18/19シーズンが終わった(ミランは今年もCL出場権を得られず…)。CL優勝候補筆頭と目されていたペップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティはまさかのベスト8止まり。それでもリーグではありえん強さを発揮してリヴァプールとの優勝争いを制した。今回はそんなペップの哲学について考えたい。

 

先日、サッカーの面白い分析をこころがけている、らいかーるとさんが本を出された。面白そうなので読んでみたいが、積ん読を得意とする私の性質が待ったをかける。とりあえず目次を見てみると

「アナリシス・アイ」発売まであとちょっと!「目次」を公開します(・∀・)ってか、もしかしたら今日から店頭にあるかもってさ(*^^*) - サッカーの面白い戦術分析を心がけます 

第1章 サッカー再考〜「時間」「スペース」「配置」「選手」〜

ふむふむ。

サッカーの歴史にパラダイムシフトをもたらしたヨハン・クライフアリゴ・サッキの2人はサッカーについて語るとき共に「スペース」と「時間」に言及した。私たちも現実世界について考えるときに空間と時間に注目するので、これは分かりやすい。ここでサッカーのもう一つの要素を取り上げてこれらと同時に語りたい。「ボール」だ。サッカーとはスペース、時間、ボールのそれぞれにおいて自由を獲得し優位性を確保することを目指すスポーツである、と私は考える。それは得点を奪い失点を防ぐこと、すなわち勝利に繋がる。サッカーをプレイする全ての者が勝利を欲する(「引き分け狙い」もあるがこれは相手の勝利を阻止する、という消極的な勝利への願望の現れである)以上、このサッカーの3要素はあらゆる戦術の基準となる。

 

ポジショナルプレーとは

近頃、ポジショナルプレーという言葉が流行っている。私は未だにその実態を把握できていないので、偉い人が書いた説明を読んで分かった気になろう。

www.footballista.jp

 完全に理解した←わかってない

ポジショナルプレーとは一つのサッカーの見方である。その主題は優位性(数的優位、質的優位もあるが、特に位置的優位)の追求にある。

やはり優位性だ。先述の通りサッカーは優位性を求めるスポーツであるから、記事にもあるようにポジショナルプレーがどのチームでも適用されることは必然だ。しかし、ここで触れられる数的・質的・位置的優位はスペース、時間、ボールの優位を得るための手段であり後者は前者に優先して扱わなければならない。なぜならそれらはゲームを行う両者で共有されるものであるからだ。ある女性を奪い合う2人の男性のようにスペースや時間やボールをやり取りするのがサッカーである。

鍵となるのはいわゆる“フリーマン”である。すなわち、マークもなく、次のプレーのためのスペースと時間を確保しており、自由にボールを受けることのできる選手だ。フリーマンを得ることこそが、ポジショナルプレーの真の目的であり、位置的優位の最高段階なのだ。

ポジショナルプレーは単純な原則に基づいている。サッカーというスポーツの道具がボールである以上、チームはボールを持ってプレーできなければならないというものだ。

スペース、時間、ボールの3要素の中でボールは他の2つとは少し異なる性質を持つ。スペースと時間に私たちは不可侵であるのに対してボールには作用することができる(だからこそ「ボールは友達」)から、ボールの優位は非常に分かりやすくボール保持の状態がそれである。ポジショナルプレーはボール保持を目的の一つとしながら、そこで終わらずにそれを利用することでスペースと時間の優位を得ようとするのだ。

 

ボールから考える

 攻撃の局面は守備の局面の準備である 

ペップはどこかで「守備のことを考えながら攻撃をする」みたいなことを言っていた気がするが、この直感に反するような考え方はボールを中心に見れば理解できる。

サッカーは一般的に以下の4つの局面に分けられる。

  1. 攻撃
  2. 守備
  3. 攻→守の切り替え(ネガティヴ・トランジション
  4. 守→攻の切り替え(ポジティヴ・トランジション

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しかしこれは人を基準に考えられている。ではボールを基準にサッカーをいくつかの局面に分けてみるとこうなる。

  1. 一方のチームがボール保持
  2. 他方のチームがボール保持
  3. ボールはどちらにも保持されない

ボールを保持する、とはつまりボールを自由に動かすことができる状態にあることを意味する。3つ目の局面は「空白の局面」であって、あまり考える必要はない。こうなった場合に選手ができることはボールのところまで走ってボールを回収するだけだ。残った2つの局面を見るとそこには局面の移り変わり、すなわちトランジションが存在しておらずそれらは連続している。世界が戦争と平和の期間を繰り返すのと同様に、試合中は2つの局面を行き来する。

 

?よく分からなくなってきた。

とにかく、ペップは考えるべき局面を2つに絞ることでそれらを同時に意識しながらプレーすることを可能にしようとした。つまり試合全体を見失わないようにしたいんだと思う。デッサンの時に先生に「引いてみろ」って言われるでしょう。あれと同じだよ。ボールというミクロも見て、試合全体というマクロも見る。

んーなんでこんなグダグダな結論になってるんだ。っていうかそもそもペップが考えてることなんて俺に分かるわけないだろ!